日本学士院

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日本学士院客員の選定について

日本学士院は、平成27年11月12日開催の第1093回総会において、アマルティア・K・セン氏を日本学士院客員に選定しましたので、お知らせいたします。

 日本学士院客員について

氏名 アマルティア・K・セン
Prof. Amartya K. Sen
>Sen
現職

ハーヴァード大学経済学部・哲学部教授、
トーマス・W・ラモント特任教授

出生地 インド
専攻学科目 経済学・哲学
生年 1933年(82歳)
主要な学術上の業績

 アマルティア・セン教授は、厚生経済学および正義論を中心とする倫理学・政治哲学において独創的な業績を挙げて、1998年ノーベル経済学賞を受賞した第一級の経済学者・哲学者である。氏は、厚生経済学の射程を大きく延長して、所得と富の分配の衡平性や、個人的権利と社会的福祉の整合性など、規範的な経済学のフロンティアの開拓に貢献するとともに、貧困・飢饉・飢餓など焦眉の社会問題の解決にも関与して、純粋理論と公共政策の連結環を発見する作業に積極的に取組んできた。氏の研究は、日本の経済学・政治哲学の研究にも、多大な影響を及ぼしてきた。東日本大震災の過酷な経験の研究を日本の学術界に定着させるために震災研究の東京センターが発足した折にも、氏は心に沁み入る基調講演を行って、深い感銘を与えたことも付記しておきたい。