日本学士院

会員情報

 

氏名

小林誠 (こばやし まこと)

 

所属部・分科

第2部第4分科

選定年月日

平成22年12月13日

専攻学科目

物理学

現職等

受賞等

〔国内〕

〔海外〕

外国アカデミー会員等

 

主要な学術上の業績

小林誠氏は、1973年、益川敏英氏との共著論文において、1964年にK中間子崩壊過程で発見されたCP対称性の破れを理論的に説明することに成功しました。そして、物質の根源粒子であるクオークが3世代にわたり6種類存在しなければならないことを結論づけました。当時はまだ、クオークは陽子、中性子、ラムダ粒子に対応する3種類しか知られていませんでしたから、この6種類という予言がいかに時代に先んじていたかがわかります。実際、その後間もなく第4番目のクォーク(c)が発見され、やがて、第3世代のクオーク(bおよびt)もすべて発見されるに到りました。さらに、高エネルギー加速器研究機構およびスタンフォード大学SLACのBファクトリーにおいて、CP対称性の破れがB中間子の系でも発見されるに及んで、小林・益川理論は素粒子物理学において、ゆるぎない地位を確立しました。いわば「素粒子の周期表」を予言し確立した、ということができます。

主要な著書・論文

 

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