会員情報
氏名
白川英樹 (しらかわ ひでき)
所属部・分科
第2部第5分科
選定年月日
平成13年12月12日
専攻学科目
高分子化学・物質科学
現職等
筑波大学名誉教授
受賞等
〔国内〕
文化勲章(平成12年)
文化功労者(平成12年)
〔海外〕
ノーベル化学賞(2000年)
外国アカデミー会員等
主要な学術上の業績
白川英樹氏はアセチレンの重合に関する基礎研究を行い、均一系チグラー・ナッター触媒の濃厚溶液の界面で金属光沢をもつ薄膜状のポリアセチレンを合成することに成功しました。
さらに米国A.G. MacDiarmid教授、A.J. Heeger教授と共同研究を行い、種々の電子受容体及び電子供与体をドーピングすることにより、ポリアセチレン薄膜の電気伝導度が飛躍的に増加することを発見し、導電性高分子の科学と応用が大きく発展する端緒となりました。
主要な著書・論文
- Shirakawa, H., Ikeda, S., Polym. J., 2(2), 231-244 (1971)
- Ito, T., Shirakawa, H., Ikeda, S., J. Polym. Sci. Polym. Chem. Ed., 12(1), 11-20 (1974)
- Shirakawa, H., Louis, E.J., MacDiarmid, A.G., Chiang, C.K., Heeger, A.J., JCS Chem. Commun., 578-580 (1977)
- Chiang, C.K., Fincher, Jr., C.R., Park, Y.W., Heeger, A.J., Shirakawa, H., Louis, E.J., Gau, S.C., MacDiarmid, A.G., Phys. Rev. Lett., 39, 1098-1101 (1977)
- Akagi, K., Piao, G., Kaneko, S., Sakamaki, K., Shirakawa, H., Kyotani, M., Science, 282(5394), 1686-1689 (1998)
- 白川英樹・山邊時雄編〈化学増刊87〉合成金属―ポリアセチレンからグラファイトまで (1980)
- 緒方直哉編、「導電性高分子」、講談社サイエンティフィク (1990)
- 白川英樹、「化学に魅せられて」、岩波新書 (2001)
- 白川英樹、「私の歩んだ道 」、朝日選書 (2001)
- 白川英樹、大江健三郎、読売ぶっくれっと「何を学ぶか 作家の信条、科学者の思い」読売新聞社 (2004)
- 読売新聞調査研究本部編、「中高校生の君たちへ ノーベル賞受賞者との対話」 中央公論新社 (2005)
- トーマス・ヘイガー著、渡会圭子訳 白川英樹解説、『「大気を変える錬金術」ハーバー、ボッシュと化学の世紀』みすず書房(2010)
- 白川英樹、廣木一亮、「実験でわかる電気をとおすプラスチックのひみつ」コロナ社(2017)
- 白川英樹、中災防ブックレット2 「知るということ セレンディピティーと待ち構えた知性とは」中央労働災害防止協会(2018)
- 尾嶋好美 編訳、白川英樹 監修、サイエンス・アイ新書 『「ろうそくの科学」が教えてくれたこと』 SBクリエイティブ(2018)
- 白川英樹、「自然に学ぶ」、宝藏館(2020)
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