日本学士院第66回公開講演会のお知らせ
パンフレットダウンロード 日本学士院では、広く一般の方々を対象に、本院の活動を理解してもらうことを目的として、会員を講師に毎年春・秋2回講演会を実施しています。春季は全国各地、秋季は上野の本院会館で開催し、専門分野の異なる講師により研究成果を社会に分かりやすく発信しています。今回は、徳島大学の協力を得て、初めて徳島で開催することになりました。
日本学士院には各分野で高い業績を挙げた研究者が多数所属しています。本院会員のお話を聞いていただけるこの機会に、たくさんの方からのお申込みを心よりお待ちしております。
事前申込制 定員280名
受付は終了いたしました。多数のお申込ありがとうございました。
日時・場所
- 平成29年5月20日(土)午後1時~4時10分(開場12時30分)
- 徳島大学長井記念ホール
(〒770-8505 徳島市庄町1丁目78番地の1)
- 電車:JR蔵本駅下車、徒歩約5分
- バス:JR徳島駅から徳島市営バス又は徳島バスで、「医学部前」又は「蔵本中央病院・大学病院前」下車、徒歩約2分
- 〔徳島大学蔵本キャンパス〕
http://www.tokushima-u.ac.jp/access/kuramoto/ - *駐車場(有料)がございます。
共催
徳島大学
後援
徳島新聞社
講演内容
本庶 佑会員
免疫力でがんを治す
- 本庶 佑 (医化学・分子免疫学)
- 日本学士院会員
- 京都大学高等研究院特別教授
PD-1は、1992年に京大医学部の石田らによる偶然に発見された分子である。その後の1998年までの遺伝子欠失マウスを使った研究で免疫応答にブレーキをかける受容体であることが証明された。2000年には京大とGenetic Instituteとの共同研究でPD-1のリガンドも発見された。2002年岩井らはマウスモデルでPD-1とリガンドの会合を阻害し、免疫活性を増強することによって抗がん能力が著しく高まることを発見した。この知見をもとにヒト型PD-1抗体を作り、がん研究に応用することを提案し、2006年ヒト型PD-1抗体の作製が行われた。その後治験が進みPD-1抗体はメラノーマの治療薬として2014年6月にPMDAによって承認された。現在、世界中では200件近くのPD-1抗体による各種がん腫治療への治験が進行中であり、有効性が確認されつつある。今後は日本の企業が次のアカデミア由来のシーズ誕生にどのように貢献するか注目される。
司会: 大村 智 会員
野中郁次郎会員
知識創造によるソーシャル・イノベーションの実践
- 野中郁次郎 (経営学)
- 日本学士院会員
- 一橋大学大学院国際企業戦略研究科特任教授
- 一橋大学名誉教授
現代社会は、ローカルとグローバルな関係が、複雑に入り組み大きな流れをつくり、絶えず動いている。このような背景のなか表面化する社会的課題を解決するために、社会の仕組みを変える新たな知識と価値をつくるソーシャル・イノベーションの動きが活発化している。知識創造理論の観点から見れば、ソーシャル・イノベーションとは、地域の組織や人々が新たな関係性をつくり、その地域特有の歴史や伝統、文化などの暗黙知や有形無形の資産を新たな形や手法で活用して、新しい知識と社会的価値を創造し、社会を変革する活動である。本講演では、「知」から社会的価値を創出したコミュニティ・企業・NPOの実践事例をもとに、知識経営の観点から地域社会の活性化を考える。
司会: 岩井克人 会員
申込・問合せ先
<お申込み>
下記のお申込フォームからお申込みいただけます。
もしくはe-mail、ファックスまたは往復はがきのいずれかの方法で住所、氏名(ふりがな)、電話番号、ファックス、メールアドレス等の連絡先を記載して、下記の連絡先にお送りください。
お席に限りがございますのでお申込みはお早めにお願いいたします。
事前申込制 定員280名
受付は終了いたしました。多数のお申込ありがとうございました。
<お申込み>
日本学士院 公開講演会係
- 〒110-0007 東京都台東区上野公園7-32
- TEL 03-3822-2101
- FAX 03-3822-2105
- 電子メール kouenkai@japan-acad.go.jp