日本学士院第67回公開講演会のお知らせ
パンフレットダウンロード日本学士院では、広く一般の方々を対象として、会員を講師に春・秋年2回講演会を実施しており、秋の講演会を下記のとおり開催いたします。本院会員が分かりやすくお話をいたします。
事前申込制 先着150名
たくさんのお申込ありがとうございました。
定員に達しましたので受付を終了させていただきます。
日時・場所
- 平成29年10月28日(土)午後2時~5時10分
- 日本学士院 会場地図
開会挨拶
竹内 啓 公開講演会委員会委員長
講演内容
玉泉八州男会員
「シェイクスピアのロンドン—過ぎゆくもの、変わらざるもの—」
- 玉泉八州男(英文学)
- 日本学士院会員
- 東京工業大学名誉教授
シェイクスピアのロンドンは不衛生で、汚物は川に流れこみ、その水を人々は平気で飲んでいた。そのため疫病はほぼ十年毎に猖獗(しょうけつ)を極め、多数の人命を奪った。だが商業都市としては、浮浪者を抱えつつも繁栄の一途を辿り、市壁をこえて巨大化しつつあった。
旅行者のお目当ての一つは芝居見物だったが、劇場、演し物の階層分化が始まろうとしていた。教育の普及につれ、上流文化と民衆文化の亀裂はますます深まるだろう。
騎士道文化への幻滅も実学尊重を伴って現われ、帝国主義への道を準備する。魔術といった安直な解決策に頼らず、「無知に耐える力」を人々が身につければ、近代への流れは一気に加速するだろう。
司会: 久保田 淳会員
森 謙治会員
「幼若ホルモンとフェロモンの話—化学で解き明かされる昆虫のくらし—」
- 森 謙治(農芸化学)
- 日本学士院会員
- 東京大学名誉教授
- 東洋合成工業(株)顧問
- 理化学研究所客員主管研究員
昆虫は卵から幼虫を経て成虫へと変態により形を大きく変化させる。また成虫の雌雄は交尾して子孫を残す。化学者は、このような現象を支配する物質を昆虫から取り出して精製し化学構造を推定して合成すれば、昆虫をより深く知ることができるし応用にもつながると考えた。
昆虫の幼虫形質を持続させることで変態現象を制御している幼若ホルモンの化学的研究は、害虫防除のみならず、まゆを大きくすることで養蚕業の効率化に貢献する。また昆虫間の相互通信に用いられるフェロモンの化学的研究は、害虫の発生数の予察を可能としたのみならず、雌雄間の交信を撹乱して害虫の次世代を減らすことを可能とした。化学による昆虫生活解明の現況を概説する。
司会: 常脇恒一郎会員
お申込み・お問合せ
<お申込み>
たくさんのお申込ありがとうございました。
定員に達しましたので受付を終了させていただきます。
<お申込み>
日本学士院 公開講演会係
- 〒110-0007 東京都台東区上野公園7-32
- TEL 03-3822-2101
- FAX 03-3822-2105
- 電子メール gkkouen@japan-acad.go.jp
台東区上野の山文化ゾーン
本講演会は、台東区上野の山文化ゾーンフェスティバルの一つとして開催されます。
その他近隣の講演会の案内も掲載されていますので、是非ご覧ください。
台東区のウェブサイトからもお申込できます。